カラーマネジメントとは → 5.デジタルの色、CIEとICCについて
このページには、補足的にいくつか書いてみたいと思いますが、とりあえずは項目だけです。
色温度に関しては昔から沢山の教本がありますしWEBでも解説が出ますので、こちらでは書かないでおこうかなとも思ったのですが、一応簡単に触れておきます。
物体は加熱すると光を放射します。分子が光の形でエネルギーを放出しながら冷えていくからで、1859年にグスタフ・キルヒホップは「黒体」と言う仮説上の物体を想定しました。これはどんな光も反射したり透過したりしません。黒体はあらゆる波長での完全な吸収体であるため、その表面から出てくる光は全て放射された光です。黒体は加熱される時に放射する光の波長を計算することが出来るので、その変化は一定であり、予測可能なものになります。
2400Kでで放射される光は赤で、5500Kまで加熱されると光は黄色くなり、6500Kでは白色になります。9500Kでは光は青くなります。それ以上は人の目では波長が短すぎて認識できず同様の青に見えます。この黒体を利用して放射性の光源を記述する方法が考えられました。
2800°Kは電球、6500°Kは白色、5000°Kはやや黄色くなります。これらの記述法は近似的なものであり、現実にある放射性光源は、本当の黒体と完全に一致するわけではありません。その為、この色温度の記述は『相関色温度』と呼ばれます。この表記法は放射性の物体にのみ適用されるものなので、反射性の物体や透過性の物体には適用されません。黒体モデルは放射性の物体の中の分子過程を近似するものであるからです。
空の色は朝日から夕日へと変化しますが、この色は黒体を加熱した時の色に一致していることから、それぞれの色は黒体の出す色と同じになったときの「黒体の温度」によって、色の温度を表現するようになり、これを非常に高い温度を表現する為の尺度として、英国の物理学者ウイリアム・トムソンと初代ケルビン男爵が『色温度』と名付けました。
色温度は単位として、絶対温度(K)で表示されます。